理事長挨拶

公益財団法人精義塾は、岡山県出身者あるいは岡山県に縁故のある男子学生のための学生寮です。

1893年(明治26年)、岡山県出身の4人の学生が、東京文京区にある借家で共同生活をはじめたことが原点となっています。

以来、130年たらずの間に、精義塾でともに学び暮らした学生は、延べ600名を超えています。精義塾出身の先輩としては、日中友好に尽力された岡山県名誉県民の岡崎嘉平太氏をはじめ、各方面で活躍された方々を多数輩出しています。

 

ここで精義塾の特色を、いくつかあげてみたいと思います。

 

1) 精義塾がある文京区茗荷谷は、都内の主要大学に通うのにとても便利な場所にあります。また、閑静な文教地区として、勉学や生活に最適の場所といえるでしょう。

 

2) 現在の定員は16名と、こじんまりしたものです。通う大学は、いろいろです。下宿やアパート暮らし、大規模な大学の寮とちがって、精義塾では学生同士のつながりが強いといえるかと思います。ホームシックになるようなことはまずありません。

 

3) 学生たちにとって毎月の生活費が安くてすむことも大きな利点といえるでしょう。

それを可能にしているは、公益財団法人として各種の税金が免除されていることや、精義塾では、「塾外員」と呼ぶOBからの寄付によって支えられているからです。

 

4) 精義塾は単なる学生寮や寄宿舎ではありません。「塾」と命名されたように、学生同士の「切磋琢磨」はもちろんですが、塾外員と学生との交流があるのも大きな特長です。例えば、毎年、第一線で活躍する塾外員が時宜にかなったテーマでミニ講演会を開催しています。

私も1970年から1974年の4年間、精義塾でお世話になりました。そこでの体験や学びは、通常の大学生活だけでは得られない無形の財産として、今でも私の中に深く息づいています。

 

これから、東京ないしその近辺で学生生活を送ろうと考えておられる男子高校生・受験生が、大学合格の暁には、当塾に応募されることを心より期待しています。

 

2022年6月25日

理事長 和田雄志